『呪文』川﨑康生

ーあらすじ

山間に佇む、〈殺生石〉を祀る神社。

抱えた内情を胸に、男は恋人とその神社を訪れる。

積もった小さな不満と言えない本音が、静寂の境内で溢れ出す。

溢れ出した本音に、紛らわせようと足元の石を踏みつけた瞬間。

"それ"は目を覚ました。

砕けた石片からは、長い黒髪と裂けるような目。

“それ”は、胸奥に隠してきたそのすべてを見透かし、言葉で、幻影で、どこまでも追い詰めてくる。

呪いであり、裁きであり、過去であるそれは、

否応なく、自分が避け続けてきた"痛み"と向き合わされる。

感情が絡みあい、互いの"心"が剥き出しになり、辿り着く先はー。

これは、呪いと歪んだ愛の物語。

全38p 短編


※本作品はフィクションです。登場する人物、団 体、名称、事件、技術等はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。作中の 行為や描写は、現実で行うことを意図したもので はありません。安全のため、決して真似しないで ください。